ホームレスを保護したら40万円盗まれた話

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 どうも。夢は貧困ネタで億万長者。「えらいてんちょう」です。
 さて今回は、えらいてんちょうもまだ学生だった2012年ころ、バイト先の脱法ハーブ屋に一人の男が「バイトに雇ってほしい」とやってきます。どうぞご覧ください。

 【帰る家もない。居候先追い出されそう。ケータイもない】

 刑務所から出てきて、友達の家に居候していたが「バイトを探して家賃を入れろ」とせっつかれて、職場が決まるまで帰れないというY。歳は私と同じでした。前科は確か強盗かなんかだったと思います。
 そのころ、性善説の疑いない信奉者、人権主義者、生活保護申請同行ボランティアお兄さんだった「えらいてんちょう」は、生活保護という制度があり、あなたはそれを利用できること、もう心配はいらないことを伝えます。
 うれし泣きをするY。今夜の宿は用意するから、時間をつぶしてから、閉店後にくるようにYに伝え、1000円を渡します。当時運営者を務めていたシェアハウスに連れていきまして、次の日の朝、申請に行こうと約束します。

 【店の運営資金・39万円が、ない!】

 そのシェアハウスには雑多なひとがいましたが、なにせよ、タイミングが悪かった。当時、メンバーのひとりが運営していた喫茶店の運営資金、何かで振り込むために引き出しておいた39万円が、鍵もかけていないロッカーにあったのです。当時のシェアハウスは平和で、悪意のある人間が入ってくるなんて、ほとんど誰も想像していませんでした。そして、Yとはもはや連絡がとれなくなっていました。状況証拠から、明らかです。
 Yとは実はそのあとも、長い付き合いになります。Yの人格を知って、その後に検証してみますに、最初から盗んでやろうというつもりではなかったと思います。誰かのいえに来たら、戸だなを開けてみるのが習慣になっています。そこにお金があれば、盗みます。ちょうど、野生動物がエサを探すようなノリです。
 ま、それが泥棒だといってしまえばそれまでですが、職業的な泥棒じゃないんですね。

 【39万、3日で使い切られる。】

 何が言いたいかというと、40万もあれば、携帯も買えるわけじゃないですか。家を契約することもできる。でも、Yはそれをしません。居候先の友人に、盛大におごります。5日後くらいに発見されるのですが、39万、3日で使い切られていました。たまった家賃を払うわけでもなし。嫁(Yには、妻子がいる!こちらの記事も参照)に生活費を渡すでもなし。食って飲んで終わりです。まさに野生動物です。平凡な金銭感覚を持つ私には、どうやって40万円分も飲み食いするのか謎です。


 【ヤンキー人脈を使ってYの居所を突き止める】

 池袋が地元で、ヤンキーともそれなりに交流があったので、顔役の友人に連絡しまして、こういう人間を知らないか、と伝えたところ、5日後に発見されました。友人曰く、ヤンキー界隈ではよくあること、お金は戻ってこないと思ったほうがいい、災難だったね、とのことでした。Yが服する権力を使って、返済契約書なんか書かせましたが、まぁ無駄でしたね。野生動物に契約はできませんから。
 友人のいう、よくあること、という言葉。彼の見識の深さに尊敬の念を覚えるとともに、いかに受験戦争にそれなりに勝ち抜いてきた自分の人生経験が少ないか、自分の見識がいかに浅いかを実感させられたことでもありました。

 【その後】

 問題ある人物をシェアハウスに連れ込んだ責任をとるべく、Yとともに返済計画を練るなかで、一定の人間関係ができ、半年ほど付き合いがありました。その後彼は、実母に対する強盗罪で逮捕され、実刑を打たれることになります。裁判で、実母・実妹から「厳罰を望む」との情状を提出されていました。私は弁護側の証人として立つことになるのですが、それはまた別の機会に。2017年現在服役中で、2017年10月頃、満期出所予定です。いまなお、39万円は返済されていません。

 【まとめ:ホームレスになるにはそれなりに理由がある】

 ホームレスになるまでには、かなりの段階を踏むわけですね。自分で生計を立てるのが無理でも、実家、学生時代の人間関係、兄弟姉妹、親戚、役所。すべてに見捨てられていないと、ホームレスにはなりません(わずかに、家がない状態が好きという人もいます)。すべてに見捨てられるひとは、総じてどうしようもないひとです。どうしようもないひとも、善意で保護するのは、相当な覚悟がいります。
 貧困支援は、のれんに腕押しどころか、のれんを押したらのれんが襲い掛かってくるようなものです。ある種の宗教的な熱情を持って、身体が止めない範囲で無理なくやるのがよろしいと思います。「えらいてんちょう」は、しばらく暇をいただいております。



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コメント

  1. 年齢が、あなたと同じだったというのが結構衝撃的ですね おもしろい記事だと思いました

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